今晩は。珍しく(?)普通のタイトルです。
10月に入って何だよこの暑さは。寝苦しいったらありゃしない。
何回かここでも書いてますが、私は福井生まれの京都人です。江戸時代に先祖が福井に移り住んだ今も、本籍地は京都の旧住所のままだからです。
なので、家のお墓も京都。半年に1回、車で片道3時間の山奥まで行きます。
しかし今回、うちのおかんがこんな事を言うのです。
「テレビで見た、綾部の讃岐うどん屋へ行ってみたい。」
滅多に外出させてあげられないおかんの言うことだったら何とか聞いてあげたい、と思いつつ、昔讃岐に行った思い出が蘇って来た私は、その【竹松うどん】にどうにかこうにかやって来たのだ。


入るとテーブルが3席と後付けの増築分。
店内は撮影し辛かったので、外の立て看と、増築部分の上がりだけです。
開店直後のおかげで1番乗り。後には近所のじいさんと団体さんが20名。追加注文は絶望的です。
讃岐でも、ほんの一部しか廻れてないですが、確かに雰囲気や価格などは懐かしい讃岐っぽい物がありました。
おかん曰く炭火焼きのせせりうどんが名物とのこと。店内に「あったかいのと冷たいのと1つずつ食べてね」的なことが書いてあったので、懐かしい釜玉うどん(讃岐と言えば私の中で釜玉は主の1つ)と冷たいせせりうどんとおにぎりを注文。
後から来たうどん屋さんの奥さんとの会話に耳を澄ますと、どうも自分の家で鶏を飼ってるらしい。
なるほど。


来た。
先ずおにぎりを一口。米は良さそうなのに冷たくてマズイ。おにぎりの型にはめて作るくらいなら、不格好でいいから手で握ろうや。
次に天ぷらを食べる。うーん、正直イマイチ。まあ、期待が強かっただけで普通かな。
さて、ここまでは前座。本命のうどんですよ。確かにおにぎりや天ぷらも欠かせない物ですが、讃岐うどんではあんまり重要じゃないし。製麺所ばかりだから置いてない所も沢山ある。(ただおでんは別だけどね。味噌でおでん入れてる四角い保温鍋(?)のきったないやつw)
そう自分に言い聞かせて釜玉うどん。
特別黄身の味が濃かったりする訳では無いが、新鮮なお陰か臭みが無い。ぬめりも無く舌触りも良い!何でおにぎり冷たくて生卵冷たくないんだよ!(玉子を褒めてる)
一気に食べずにちょっと残して揚げ玉入れときゃ良かったなあ。何故かネギは見当たらなかった。
これまでの汚名を返上した釜玉うどん。味見させて貰った、月替わりのオリーブうどん(香川の小豆島はオリーブの産地)も良かっただけに、本命のせせりに期待が持てます。
釜玉、釜あげ、湯溜め、しっぽくなど温かいべきうどんも有りますが、うどんの美味いのはやはりぶっかけなどの冷たいやつですよ。(あくまで持論。因みにぶっかけは置いて無かった。)
だからこそせせりは大盛りにしたのでぃす。
…何これ!美味い!讃岐うどんの中でもかなり上のレベルだと思う。
節とせせりと炭の香り、出汁、醤油の甘み。それでいて冷たく澄んでる。
せせりの弾力や良し。玉子同様、有名な比内地鶏や名古屋コーチンなどとは違いますが、自然。
竹松うどんではうどんの粉含め全てに地の物を使うこだわりを持っています。かたやうどん県では、今でも新しい粉が開発され続けており、流石その粉は素晴らしいです。ですから、それを使っていることを売りにしている讃岐うどん屋と比べると評価が難しい部分も有ります。
しかし、綾部でこれだけの讃岐うどんが食べられるなら、例え抜け駆けしてでも(おい)喜んでまた来たいものです。
母と弟にこの冷たいせせりうどんを分けてあげたところ、「評価がかわった、次回注文したい」と言っていたのと、筆不精な私が珍しくこれだけ書いてることで、喜びの代わりとさせて頂きます。
その後きちんと墓参りして、今年取り壊しになった、先祖さん達が住んでた長屋の跡を見て帰りました。
じゃ、おやすみなさい。